ビジネスモデルから学ぶ

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バイクを売るお客さんが少ない

バイク王と言えば、今や全国で有名になったバイクの買取販売ショップですが、社長の加藤さんは最初は苦労することもありました。
最初はバイク王というお店を始めたのではなく、知り合いのバイクショップで働くことから始めた加藤さんでした。

実際に働いてみると、バイクショップには1日に2人ぐらいのお客さんがバイクを持って売ろうとやってきました。
しかし実際にお店にバイクを売ったのは、10人いれば2人か3人ぐらいであり、他のお客さんは売らずに帰ってしまい、せっかくの機会を逃すのがもったいなかったのです。

そこで考えたのが、お客さんが売りたくなるような営業トークやスタッフ管理をすれば、もっと成約率は上がるのではないかと考えたのです。
そのことをお店の社長に話してみると、仕入担当の人と一緒にやってみるということになりました。

出張スタイルに変えていく

やがてそのバイクショップの社長と仲良くなっていき、2人でバイク買取ショップを開業します。
営業スタイルは今のバイク王とさほど変わっていなく、問い合わせがあればバイクを見に行く、交渉して買い取る、そして販売する。
ただしお客さんの来店を待つのではなく、遠くの人でも出張して買い取るスタイルに変えていきました。
1人でもお客さんを逃さないように、当時は夜中でも電話を受けました。

またバイクショップのイメージを変えるために、作業服でお客さんのところに行くのではなく、ワイシャツを着て接客しました。
バイク王でも広告に力を入れていますが、これは買取専門店を最初に始めた頃から変わらず行っています。

オークション

多くのバイクショップとバイク王が違う点が、オークションを行っているということです。
車のオークションを参考にして、業者向けバイクオークションから始めました。
そしてオークションに出品するときは、バイクを整備しますが、バイクを綺麗にあらってエンジンがかかる状態までにします。
パーツなどは整備したり取付けたりはせず、オークションの相手は全国のバイク店なので、購入したバイク店がパーツなどの取り付けは行います。

改造してカスタマイズされているバイクは、特注品などのパーツは取り外して通常のバイクにして売ります。
実はその方が業者向けには高く売れるのです。
そして取り外したパーツも、パーツ専門店やオークションで売ります。
パーツも年間数億円という利益をもたらしてくれます。

このようにオークションに出品できるのも、買取専門店という基盤があるからです。
以前のバイクのオークションという形は、バイク店が売れ残ったものを売るという形でしたが、バイク王のオークションは買取専門店と連携しているので、バイクの質も良いのです。