バイクの盗難は全国的な問題だった
「盗んだバイクで走り出す」は、数多くの名曲を世に送り出したシンガーソングライターである尾崎豊が「15の夜」という楽曲で歌った詞です。
この曲は1983年に発表されたもので、今から40年ほど前の曲ですが、現代の若い人でも「盗んだバイクで走り出す」というフレーズを聞いたことがあったり、この楽曲をよく知っているという人も少なくないようです。
尾崎豊は当時の若者たちの心情、反抗心、やるせない気持ちを「盗んだバイクで走り出す」という歌詞に込めたと思われますが、当然バイクを盗むことは窃盗罪になります。
尾崎豊が「15の夜」をリリースした1980年代は、バイクの窃盗が全国的な問題の一つでした。
つまり、至る所でバイクが盗まれる事件が報告されていたのです。
そのようなバイクの窃盗件数は1900年代も引き続き多く報告されており、実際にバイクを盗まれた人は相当嫌な思いをしたはずです。
しかし、世の中の防犯意識が高くなるにつれバイクの窃盗事件は年々減少してきました。
高い防犯意識によりバイクの窃盗件数が減少
統計によると、2000年から現在にかけてバイクの盗難被害は減少傾向にあります。
1980年代と比較して90%以上の減少が見られています。
こうした減少が見られるのは、世の防犯意識が高くなり、防犯グッズの種類が増えたことが考えられるのではないでしょうか。
例えば、バイクを保管するための専用のガレージを作ったり、レンタルスペースを利用する人が増えました。
専用のガレージが無くても、自宅の庭やガレージに防犯カメラを設置している家も多くあります。
加えて、バイクが直接見えないようにカバーをかけておくことで防犯対策をしている人も少なくありません。
バイクに利用できるロックの種類も増えており、より頑丈で開けにくいロックがたくさん開発されています。
もちろん、ロックをしてもバイクが盗まれてしまうことはあります。
しかし、頑丈で開けにくいロックがしてあるバイクは泥棒から敬遠されます。
盗むのに時間がかかると、通報される危険性が増すからです。
その目的で、複数のロックをバイクに取り付けて防犯対策をしている人もたくさんいるのではないでしょうか。
しかし、いくら減少傾向にあるとはいえ、依然として毎年たくさんのバイクが盗まれていることは事実です。
尾崎豊の時代には不良や暴走族などの若い人によるバイク窃盗が多く報告されており、盗み方も原始的な方法でした。
一方、現在ではプロの窃盗団による組織的な犯行が増えており、トラックなどを利用してガレージごとバイクを盗むような手口も報告されています。
ですから、バイクを所有している人は「自分は大丈夫」とは考えず、いつでも高い防犯意識を持つようにしましょう。
できる限りの盗難対策をしておくことが愛車を守るために重要です。