奥さんの支えで店を開業
家族で店舗経営をする場合、オーナーの奥さんは本当に大変です。
夫をサポートして、身を粉にして働いている人が大半ではないでしょうか。
町田市のバイク屋さんY’s PITのオーナーの奥さん山口さんもその一人。
Y’s PITのWebサイトに後悔されている、オーナー夫人山口さんの手記「開業への道」には、開業までの道のりのエピソードが、汗と涙と笑いを織り交ぜて描かれています。
ご主人は勤めていた会社を早期退職して、バイクショップを経営することを決めます。
奥さんも以前から、夫にもっとイキイキと働いてもらいたいと思っており、この決断を心から応援されており感動的です。
バイクが大好きなご主人は、会社勤めをしながらもバイク屋でバイトをして家族を養っていました。
長時間労働で体が悲鳴をあげたのか、膝を痛めてとうとうバイトも辞めることになります。
このような事情から、少年時代から通っているバイクショップのオーナーとも相談し、バイク屋開業への道が開かれたのでした。
山口さん夫妻はSYMのRV125JPを愛用していました。
SYMは台湾のバイクブランド。
開業にあたって、SYMの正規代理店となります。
店を支えるオーナーの人柄と周囲の応援
開業資金は会社の退職金のうち、一部である200万円を使ったそうです。
約30万円の工具や、店舗契約の費用などで200万円はあっという間になくなってしまいます。
そこで事業資金として国民金融公庫から融資を受けつつ、少ない資金のなか店の改装や、経営に必要な設備、道具などを揃えていきます。
ここで、社長の古くからの友人たちの協力が大きな力となります。
店の改装を社長の友人の大工さんや、電気・水道工事の職人さんが請け負ってくれたのです。
このほかにも、要所要所で周りの人たちの好意に支えられ、山口夫妻は開店準備を進めていきます。
山口夫人は開業を決心してから、実際に開業にこぎつけるまでに、大勢の人たちに協力してもらったことが、大きな励みとなったと語っています。
周囲の人達は口を揃えて、金のない人から金はもらえないと言って、採算度外視で快く力を貸してくれたそうです。
そして開店を前にして、ワクワクすると語っていると同時に、夫はワクワクよりも重い責任を感じているだろうと、ご主人のことを思いやっておられます。
開店準備に追われて、二人の可愛いお子様の世話もなかなかできず、お母様にお願いすることも多かったといいます。
それでも子どもたちは寂しいとはいわず、バイク屋さんになったら頑張ってねと応援してくれたそうです。
このほかにもお父様や叔父様の助言、友人たちからのプレゼントや祝福など、さまざまな人からの応援があったそう。
山口さんは手記で、これも夫の人柄があればこそと記されています。
ご主人と奥様の人柄で、アットホームな雰囲気が魅力のY’s PIT。
お店経営には、オーナーや家族、お店で働く人の人柄が色濃く反映されるがゆえの魅力があるのではないでしょうか。