東京都が推奨するゼロエミッション・バイク
2018年3月にビッグサイトで開催された「東京モーターサイクルショー2018」に、東京都知事の小池百合子氏が登場し、ゼロエミ・バイクの普及を呼びかけて話題になりました。
ゼロエミ・バイクとは、ゼロエミッション・バイク(Zero Emission bike)のことで、廃物ゼロのバイクという意味です。
これまで車やバイクはガソリンで走るものという概念が、近年はくずれつつあります。
ガソリン走行による排出ガスを削減するために電動自動車が普及しつつありますが、バイクにも電動などのゼロ・エミッション車を普及させたい、そのような思いで開発されているのが、ゼロエミ・バイクなのです。
東京モーターサイクルショー2018にもホンダのPCX、ヤマハのE-Vinoなどのゼロエミ・バイクがお披露されましたが、小池知事はこれらのバイクを前に、バイクでは世界的に有名な日本が、ゼロエミ・バイクの先駆者になってほしいと、環境への配慮をライダーに呼びかけました。
ゼロエミバイクに補助金制度も
東京都では、2016年3月に策定した環境基本計画にて、都内の温室効果ガスの排出量を、2030年時点に30年前の30%削減を目標に掲げました。
これを実現するためには自動車やバイクの排ガス量を約60%削減する必要があると推計されています。
このため東京都では、電気や燃料電池で走るバイクや、ハイブリッド車の普及に注力しています。
ゼロエミ・バイクの普及を進めるために東京都では、2018年6月にEVバイク補助金制度をスタートさせる方針です。
現在予定されている補助事業は、電動バイクの購入費に対する補助金で、実施期間は5年。400台を対象に4000万円の予算を計上しています。
経済産業省が先行して行っている補助事業と連携して利用すると、ガソリン車との差額を政府が4分の1、東京都が4分の3負担し、ガソリン車と同じ値段で購入できます。
補助金の支給対象は事業者のみ、個人ユーザーは、補助金の対象外です。
国内では静岡県の浜松市が全国に先駆けて2013年度にEVバイク補助金制度を実施しています。
今後も各自治体で、EVバイクを普及させるための補助金制度が取り入れられるのではないかと期待されます。
東京都はバイク駐車場の整備も課題
また、東京モーターショー2018で小池知事は、都内の駐車場整備についても触れました。
東京都内ではバイクの駐車場が少なく、ちょっと駐車しているだけでも違反切符が来られるので非常に不便だという苦情が、以前から寄せられています。
小池知事はバイク駐車場の整備が必要であることを認識していると述べ、バイクの駐車場を確保するために努力すると東京都としての考え方を示しました。